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セキュリティが“ビジネスの先回り”をするために、「SASE」(サシー)が必要な理由
デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるにつれて、データへの依存度は高まっていく。その上、コロナ禍を機に企業はリモートワーク、クラウドサービスの利用を促進。ここ1~2年で情報漏えいのリスクは急速に高まった。企業はいかにして、社内・社外の従業員の行動を介してクラウド、Web、オンプレミスのアプリケーション内を移動し続けるデータを制御し、漏えいを防げばよいのか? その鍵を握る「SASE」(サシー)の必要性と運用のポイントに迫る。
DXとリモートワークを背景に、データ漏えいリスクは爆発的に増大
新型コロナウイルスの流行で急速に広がったリモートワークが、企業のセキュリティの前提を大きく変えた。さまざまな場所で仕事をする従業員は、会社のセキュリティソリューションを介さずにインターネットやSaaSに直接アクセスするようになった。 また、以前までデータは社内のクライアントPCやファイルサーバを中心に保存されていたが、クラウドやWebアプリケーションにも保存されるようになり、重点的に制御する必要性も生じている。企業のIT部門が許可していない“シャドーIT”を含む企業のクラウドとWebアプリケーションの利用数は、2014年の508から、2020年の2415へと5倍近く増加したという調査結果もある(Netskope Cloud & Threat Report Data)。 企業が保有するデータ量自体も、急増の一途をたどっている。当然、データの表面積が大きくなるほど、漏えいの可能性も高くなる。昨今は、DXの機運の高まりでAIやIoTの活用が、データの肥大化を招いており、IDCの調査によると世界のデータ流通量は2010年の7ZB(ゼタバイト)から、2020年の57ZBへと8倍近くになった。さらに2025年には157ZBにも上ると言われている。 企業は、クラウド、Web、オンプレミスのアプリケーション内を移動し続ける膨大な量のデータをどのように制御していけばよいのか。その要(かなめ)となるのが、「SASE」(Secure Access Service Edge)と呼ばれるネットワーク機能とセキュリティ機能を統合的にクラウドで提供するアーキテクチャーだ。 この記事の続き >>・ゼロトラストセキュリティの実現にも欠かせないSASE・VPNを狙う攻撃は約2000%増加、VPNを使い続けることは正しいのか?・SASEアーキテクチャーを最適に運用・構築するためのポイント
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