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ホンダ・シビックLXプロトタイプ(FF/6MT)/シビックEXプロトタイプ(FF/CVT)【試乗記】 乗るほどに染みる

ホンダ・シビックLXプロトタイプ(FF/6MT)/シビックEXプロトタイプ(FF/CVT)【試乗記】 乗るほどに染みる

世界を相手に半世紀

シビックは2022年、誕生から半世紀の節目を迎える。生まれ年の1972年に一体何があったのかと調べてみたら、あさま山荘事件に田中角栄内閣誕生、上野動物園にパンダのカンカンとランランが来園とか、『太陽にほえろ!』が放送開始など、へぇーっと思うような出来事が連ねられていた。ちなみにマツコ・デラックスや堀江貴文はシビックと同じ歳のようだ。

ホンダ・シビックLXプロトタイプ(FF/6MT)/シビックEXプロトタイプ(FF/CVT)【試乗記】 乗るほどに染みる

それほどの長きにわたってつくり続けられてくると、同じシビックという名前であっても、人それぞれのシビックがあっても全然おかしくはない。例えば僕にとってど真ん中のシビックは「ZC」や「B16」を積んだ“ワンダー”から“スポーツ”あたりになるけれども、僕よりも上の世代なら富士のマイナーツーリングを走る初代に思いをはせるのかもしれないし、下の世代ならテンロクを卒業した「EP」から「FD2」の「タイプR」を推したくなるだろう。

販売される国と地域は170以上。世界の10拠点で生産され、年間約68万台を販売する。トヨタで言うなら「カローラ」に相当するグローバルカーとなったシビックは、年間販売600万台を目指し仕向け地での企画や生産を重視する6極体制のなか、母国である日本市場を留守にすることもあった。いや、正確にはタイプR専用銘柄の如きものというべきだろうか。

が、その6極体制が開発の疲弊や生産能力余剰といったひずみを生み、経営戦略が見直されるなかで、シビックは再び日本に戻ってきた。それが直近まで販売されていた10代目だ。バリエーションは寄居工場で製造される「セダン」、先日操業を停止した英スウィンドン工場で製造される「ハッチバック」およびタイプRとなる。

2021年9月3日に発売される、新型「ホンダ・シビック」(写真右)。今回はそれに先立ち、ホンダのテストコースにおいて、先代モデル(同左)と乗り比べつつプロトタイプに試乗した。
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海外ではセダンも展開される新型「シビック」だが、国内ではまず5ドアハッチバックのみラインナップされる。
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コースへと向かう、先代モデル(写真手前)とニューモデル(同奥)。同じハッチバックながら、リアのデザインは大きく異なる。
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フロントまわりのデザインは、精悍(せいかん)さと親しみやすさがテーマ。軽量なアルミ製ボンネットフードを採用するなど、機能性も追求されている。
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