Googleフォトは、Google検索やGoogleマップに次ぐ、Google最高の製品の1つと見なされてきました。しかし、2020年後半の発表の後、人気に陰りが出てきています。
2021年6月以降、Googleフォトはその重要な特徴の1つである無制限の無料ストレージではなくなります。つまり、すべての写真やビデオを無料でバックアップすることができなくなるのです。
このことについて、それでもGoogleフォトを利用する価値がある理由を見ていきましょう。
これまで、この写真アプリ(およびGoogleフォトのウェブサイト)では、無料で「高画質」の画像をバックアップするオプションがありました。
しかし、Googleは無制限の無料ストレージを終了し、すべてのGoogleアカウントに付属する無料の15GBのクラウドストレージに対して、あらゆる高画質のアップロードをカウントすることにしました。これは、2021年6月以降にアップロードされるすべての写真に適用されます。
Gmailからのメール、Googleドライブのファイル、その他のGoogle製品のデータを保存しても、この15GBのストレージにカウントされます。Googleは、パワーユーザーが100GBで月額1.99ドル(日本で月額250円)のGoogle Oneストレージプランにアップグレードすることを期待しています。
Googleフォトの無料バックアップが終了するので、多くの人がGoogleフォトの代替品の使用を検討しています。しかし、Googleフォトを手放すことが本当にベストな選択なのでしょうか?
以下に、無料バックアップが終わってもGoogleフォトを利用し続けたほうがいい5つの理由を説明していきます。
別のプラットフォームに切り替えたとき、真っ先に困るのはGoogleフォトの検索ツールが使えないことかもしれません。Googleフォトの画像認識アルゴリズムは、他に類を見ないものだからです。
何でも検索できますし、このアプリはライブラリにある画像の中から検索した言葉に該当しそうなものを見つけ出してくれます。「空」、「ビーチ」、「結婚式」の写真、「ミーム」あるいは「赤いドレス」のような具体的な言葉でも検索できます。
名前で検索すると、その名前の人物の写真だけが検索結果として表示されます。検索ページには「マップ」セクションもあります。ここでは、地図上のどこかを指定すると、ユーザーがその地域を訪問したときの写真をフォトが見つけ出します。
Googleフォトの使用をやめると、代用する写真アプリの画像検索がここまで優れていない場合、どれだけ面倒な手間がかかるか、想像してみてください。山ほど写真があるなかで、特定の画像を見つけようとすると、その写真を撮影した日付を覚えていない限り、悲惨なことになります。
Googleレンズには独自のアプリがありますが、Googleフォトに統合されたレンズ機能を使用するほうがはるかに便利です。写真アプリでテキストを含む画像を開くと、すぐにそのテキストのコピーや翻訳、音声認識、Google検索ができます。
このレンズ機能を使用すると、具体的な単語やフルセンテンスを選択できます。また、テキストをPCに直接送信するオプションもあります。ただし、この機能を使用するには、同じGoogleアカウントでログインする必要があります。
Googleフォトは多くのデバイスで利用できるため、使用しているすべてのプラットフォームで写真を表示したり共有することが簡単です。Android、iOS、およびWebのすべてに対応しています。
Android TVやそれと似たようなデバイスでもGoogleフォトアプリを使用できます。Android TVには、Google Homeアプリを介して写真をスクリーンセーバーとして表示できる便利な機能があります。
多くの人は、GoogleフォトのWebインターフェースがこのアプリと同じぐらい優秀であることを知りません。写真をPCにダウンロードでき、他のGoogleユーザーと共有したり編集することができます。
どのブラウザでGoogleフォトを立ち上げても、すべての重要なツールを利用できます。
Googleフォトは、長年にわたり多くの機能を追加してきました。中には実用的でないものもありますが、多くのこまごまとした機能がGoogleフォトを際立たせています。
「思い出」は、フォトアプリの上部に表示されるカルーセルで、Instagramのストーリーと同じような働きをしますが、ここでのストーリーは過去の写真と動画で構成されています。
これは「なくてはならない」というほどの機能ではありませんが、写真がたくさんあって、それをスクロールする暇がない人には便利です。5年前の何かの写真が突然ポップアップすると、それがきっかけとなり、素晴らしい思い出がよみがえるかもしれません。
これと類似する機能にGoogleフォトの「クリエイティブ」機能があります。これは、スライドショー、コラージュ、映画、シネマティックフォトを自動的に作成する機能で、バーストモードの写真を選択すると、自動的にアニメーションにしてくれるので便利です。
時には、こうした機能が重複している写真を何枚かつなげ合わせて、魅惑的なパノラマを作成するなど、素晴らしい仕事をしてくれます。Redditのこの投稿を見ると、この機能のイメージがつかめるでしょう。
Googleは時間をかけて新機能を追加するので、Googleフォトの使用をやめると、そうした新機能を使用する機会を逸することになります。
利用できる写真用のクラウドストレージサービスはいくつかありますが、どれもGoogleフォトのレベルに達しているとは言いがたいでしょう。
近いのは、iCloudストレージを搭載したAppleフォトですが、iCloudは無料ストレージを5GBしか提供していませんし、GoogleフォトがiCloudフォトより優れている理由は他にもたくさんあります。
Googleフォトアプリの最大の利点は、多くの機能を持っていることです。インハウス・フォトエディター、画像を共有して他人とチャットするオプション、すべての画像の記録、などの特典を利用できます。
どのようなプラットフォームを使用していようと、Googleフォトは万能の写真アプリなのです。
仮に、Googleフォトアプリの使用をやめるとしましょう。その場合、最終的には、代替となるAndroidギャラリーアプリを、写真をオンラインで保存するための別のアプリと一緒に使用することになります。
1つのアプリですべてが片付く現在の便利さに比べれば、大変な手間ですね。
ありがたいことに、Googleフォトは、2021年6月より前にアップロードした写真はストレージにカウントしません。今回の変更が有効になった後にアップロードする写真と動画のことだけ心配すればいいのです。
Googleフォトの使用をやめる代わりに、別のクラウドサービスで写真をバックアップしながらGoogleフォトアプリを使用し続けることも可能です。Microsoft 365プランに加入している場合は、1TBの大容量ストレージを提供するOneDriveの使用を検討するのも手でしょう。
あるいは、新しいGoogleアカウントを作成して新規に無料の15GBを手に入れて、より多くの写真を保存するのもありです。
ただし、Google Oneプランにアップグレードすれば、引き続きGoogleフォトを通常通り使用できることを忘れないでください。お金をかけたくないのなら、重複している写真や不要な写真を削除して、Googleフォトの空き容量を増やすことも選択肢だと思います。
Source: Google, reddit
Original Article: 5 Reasons to Keep Using Google Photos, Even Without Unlimited Free Storage by MakeUseOf