政府主導の携帯電話料金の値下げ政策により、ソフトバンクでは半期で260億円の影響が出たという。
総務省の資料によれば、日本(東京)の携帯電話料金は、ロンドンやニューヨークなど世界6都市と比較して、第2位の安さになったという。これに対して宮川氏は「通信品質を考慮すれば、トップの安さだ」と指摘する。
ソフトバンク 宮川氏海外では、日本よりも安い料金で通信サービスが提供される一方、日本ほどエリア整備がなされていなかったり、エリア内でも接続が途切れたりといった例が散見される。
携帯電話料金は低廉化したものの今後、日本においても海外同様に「安い代わりに不安定」という環境になってしまうのだろうか。
宮川氏は「(さらなる低廉化が)日本の目指す方向というのであれば、それについていく」としながらも、「業界を引っ張る諸外国はそういう流れにはない」と日本との乖離を指摘する。
「これから日本が通信の開発で遅れてしまうのでは」と懸念を示した。「4Gまで整備してきたインフラと5Gは、数も使用される電力量も異なる。そういう構造物のことを考えると、5Gを4Gよりも安い料金で支えられるか心配。しかし工夫してやっていきたい」とした。