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スマホアプリによる不妊治療に関する情報提供でユーザーのリテラシーが向上!約6割が情報の信頼性に不安、正確性や提供方法が重要に

スマホアプリによる不妊治療に関する情報提供でユーザーのリテラシーが向上!約6割が情報の信頼性に不安、正確性や提供方法が重要に

~約4,000人を対象にランダム化比較試験を実施~

株式会社エムティーアイ 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区、理事長:五十嵐 隆)の梅澤 明弘研究所長、再生医療センター横溝 陵研究員らのグループと、女性の健康情報サービス「ルナルナ」を運営する株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏)は、共同研究として「ルナルナ」を用いて約4,000人の利用者を対象としたランダム化比較試験(※1)をスマートフォンアプリ(以下、「アプリ」)内で実施し、アプリを用いた不妊治療に関する情報提供が利用者の知識向上に寄与することを明らかにしました。また、日本における不妊治療についてのリテラシーの現状と課題も明らかになり、エビデンスに基づく質の高い情報提供方法の開発につながるものと期待されます。本研究成果は、英誌「Nature」の関連誌である「npj Digital Medicine」(※2)(2 year Impact Factor=11.653, JCR2020) に掲載されました(日本時間2121年11月30日19時00分公開)。【ポイント】【研究の背景・目的】 日本の夫婦の約3組に1組(35%)は、自分たちは不妊ではないかと心配したことがあり、約6組に1組(18.2%)は不妊症の検査、または治療を受けたことがあります。(出典:2015年 国立社会保障・人口問題研究所 第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査))また、不妊治療における悩み事として「不妊治療に関する正しい知識・情報の収集」「治療をステップアップすべきかの判断」「いつまで治療を続けるべきかの判断」をあげる患者も多く見受けられます(出典:2019年 ルナルナにて実施の調査、調査対象:不妊治療の経験がある20~49歳の女性874名 調査実施期間:2019年6月14日~19日)。 このように患者が情報の正しさに悩むこと、治療について自己決定が難しいことといった不妊治療の問題を解決すべく、ビッグデータの活用により妊娠・出産に関する知見をサービスに反映させてきた実績を持つ「ルナルナ」と、日本の成育医療の中心的な存在である国立成育医療研究センター研究所の梅澤 明弘所長らのグループは、不妊治療に関する共同研究を2020年から実施しています。今回はその共同研究の第一弾として、アプリを使った情報提供が利用者のリテラシー向上につながるかを検証し、不妊治療に関する情報配信の手段としてアプリが有用かを検討しました。【研究成果の概要】本研究は、国立成育医療研究センターの不妊治療医、医学研究者と、「ルナルナ」を事業展開する株式会社エムティーアイのデータサイエンティストからなるチームが実施しました。本研究では、「ルナルナ」の妊娠希望ステージに登録している利用者を対象に、アプリを通して不妊治療の情報を提供するグループ(介入群)と、女性のカラダの知識など不妊治療以外の情報を提供するグループ(対照群)に分けて、検証を行いました。

【研究成果の意義】

スマホアプリによる不妊治療に関する情報提供でユーザーのリテラシーが向上!約6割が情報の信頼性に不安、正確性や提供方法が重要に

【用語解説】※1 ランダム化比較試験:研究対象者の背景の偏りを防ぐために、研究対象者をランダム(無作為)に割り付けて行われるもので、検証したい治療法の効果について最も適正に評価する方法として広く採用されている研究方法です。※2 npj Digital Medicine:論⽂審査のある国際的なオープンアクセスジャーナルです。npj はNature Partner Journals(ネイチャー・パートナー・ジャーナル)の略であり、npj シリーズで発⾏されるジャーナルはNature 関連誌に準ずる厳格な編集基準が設けられています。npj Digital Medicineではデジタルやモバイルに関するテクノロジーの臨床実装等を含む、デジタル医学に関連した質の⾼い研究結果が掲載されています。※3 人工授精:子宮内に精子を人工的に注入する不妊治療のことを言います。※4 体外受精:通常は体内で行われる受精を体外で行い、培養した受精卵を子宮内に移植するという不妊治療のことを言います。≪ルナルナのコメント≫ルナルナは生理日管理から始まったサービスですが、さまざまなライフステージの女性たちの悩みに寄り添い、その悩みの解決につなげられたらという思いで研究にも取り組んでいます。不妊治療は今や「子どもが欲しい」と考える方にとっては一般的な選択肢の一つになりつつあります。しかしその一方で先進的な治療であるがゆえに情報が得づらく、人生の選択肢の一つとして最初から不妊治療を考えたり、正しく治療内容や自分の身体の状況を理解して治療を選択することが難しいのが現状です。今回の研究結果でアプリ上での情報発信は、きちんとユーザーの理解度向上に貢献できているということがわかりました。ルナルナはこれからも正しい情報を適切なタイミングで届けることで、将来妊娠出産を考えている方や不妊治療中の方がご自身で安心・納得して選択していけるようサポートし続けます。★『ルナルナ』についてはこちら:https://sp.lnln.jp/brand≪国立成育医療研究センター 再生医療センター 横溝 陵研究員からのコメント≫日本は世界有数の不妊治療大国で、子どもの約14人に1人が体外受精で生まれています(出典:日本産科婦人科学会、2019年データ)。これほどに多くの患者さんが受けている不妊治療ですが、実際の検査・治療は複雑で、正確に理解して自分自身の治療に臨むというのがなかなか難しい現状があります。そのような患者さんに、わかりやすく、質の高い情報提供方法を開発することで、治療への理解度が向上し、納得した治療を受けることにつながれば、と考えております。自分自身の治療に関する理解度が増せば、不妊治療の質も向上します。妊娠を考えるカップルにとって最適な情報提供ツールを提供することで、少しでもお役に立てればという思いで、本研究に取り組んでいます。不妊治療件数が世界有数である日本から生まれる研究成果が、現在の、そして未来の患者さんの幸せにつながることを願っています。★国立成育医療研究センターについてはこちら:https://www.ncchd.go.jp/【掲載論文情報】掲載雑誌:npj Digital Medicine論文タイトル:Smartphone application improves fertility treatment-related literacy in a large-scale virtualrandomized controlled trial in Japan著者:Ryo Yokomizo, Akari Nakamura, Makoto Sato, Risa Nasu, Maaya Hine, Kevin Y. Urayama,Hiroshi Kishi, Haruhiko Sago, Aikou Okamoto, and Akihiro Umezawa論⽂はこちらからご覧いただけます。

https://www.nature.com/articles/s41746-021-00530-4DOI: 10.1038/s41746-021-00530-4

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