スタックテストとは、国内の通信関係においては、接続料の水準が不当でなく公正妥当か検証する検討のことをいいます。接続料と利用者料金の関係の検証ともいいます。
一般的に、健全な競争状態にある市場では、利用者料金はコストに適正利潤を乗せて設定されていると考えられます。固定通信事業者業界では、スタックテストを行うことによって、そこから、ドミナント(支配的地位にいる)事業者に対して、他業者への接続料の水準が不当であるかないかを確認するため、接続料の認可時等に利用者料金との関係についての検証を行っているのです。
ただし、あくまでも他の事業者への接続料金が妥当であることを検証することが目的で、利用者料金の妥当性を検証することを目的とするものではないことに注意してください。
固定電話・有線インターネットなどでは1999年より開始され、2007年に省令化・ガイドラインが作成されました。
もしかしたら今後、携帯電話においてもMNO各社の「廉価プラン」などによる利用者料金の値下げを受けて、MVNOなどの他業者への接続料の正当性の検証のために同様の取り組みが行われるかもしれません。
武田総務大臣、MVNO向け接続料の値下げ「スピード感をもって進める」
MVNOが「携帯大手の廉価プラン対抗は困難」、接続料や音声卸料金の引き下げを総務省に要望