各携帯電話事業者が加入者を識別するための情報が記録されたSIM(Subscriber Identity Module)の次世代規格のこと。eSIM対応スマホの場合、オンラインの手続きだけで初期設定を完了することができる
eSIMは、部品として端末内にあらかじめ組み込まれ(=embedded)ているモジュールで組み込み型のSIMのこと。特定の機能を実現するために機械や装置になどに組み込まれるコンピュータモジュールです。従来のSIMとの機能の違いは、QRコードの読み取りや専用アプリのインストールなど、リモート操作によって通信事業者との契約情報をダウンロードし書き換えて、サービスの契約を完結することができるということです。手続きがオンラインでできるため、従来は海外旅行客などが利用するプリペイド型の携帯電話で利用されてきましたが、昨今はオンライン専用ブランドが扱う端末がeSIM対応になっています。
eSIMは、スマホのほかにウエアラブル端末や通信機能を搭載する車両、建設機械など、IoT機器での採用が広がりつつあります。eSIMを利用することで人間によるオペレーションではなく、機器間だけでデータのやり取りが可能です。通信機能を備えた自動車やゲーム機などを海外に輸出する場合、eSIM搭載であれば輸出先の国に合わせたSIMが必要がなくなるので、管理や運用性の向上からも、eSIMはIoTの普及拡大に欠かせないものになっています。
総務省が携帯料金を下げる一環としてeSIM対応の普及を促したこともあり、各携帯事業者は本格的にeSIMの提供を開始。ワイモバイル、LINEMOは2021年3月から、ソフトバンクは2021年7月からeSIMの提供を開始しています。
(掲載日:2022年1月17日)文:ソフトバンクニュース編集部
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