電話ボックスを再利用した電動バイクの充電ブース=釜山市で
電話機を取り外した電話ボックス内に充電設備を設置。一度に8個のバッテリーを収納できる。利用者は充電が完了したバッテリーを取り出してバイクに装着し、使用後のバッテリーを入れれば充電される。 電話ボックスが充電器を雨風から守り、必要な電気設備も公衆電話用に既設されているものを活用できるメリットがある。 充電ブースの位置はアプリで確認でき、バッテリーの充電状態も一目で分かる。店などに戻って充電する必要がなく、会員になればバッテリーは使い放題。一般的なバイクのガソリン代と比べると、30~40%安くなるという。作業スペース内部には、テーブルやインターネット環境が整備されている=城南市で
電話ボックスを1人用のスペースに活用する取り組みもある。ソウル市近郊、城南市の共有オフィス「ワークアンドオール」。ここでは2つの電話ボックスを設置し、1人用の作業スペースとして試験的に運用している。 使わなくなった電話ボックスを安価で譲り受けて移設し、小さなテーブルやインターネット環境、コンセントなどを整備。コロナ禍で増えたオンライン会議や顧客との通話時も、周りの目や騒音を気にする必要がない。30分、1時間など時間単位で使用でき、予約も可能だ。電話ボックスを再利用した1人用スペース=城南市で
よく使用しているという会社員男性は「共有オフィスは人が多いとうるさいこともあるが、中に入れば静かなので集中して作業ができる」と歓迎する。 ワークアンドオールの運営会社では、今後は消毒など防疫を自動でできる機能を追加する予定。同社の崔貞恵室長は「まずは需要の多い首都圏で運用し、全国に広げていきたい。事業所だけでなく、カフェなどでも展開したい」と話す。韓国の公衆電話 韓国では1990年代後半から携帯電話が普及し始め、韓国放送通信委員会によると、2020年の普及率は99%に上る。これに伴って韓国内の公衆電話の数は1999年の15万3000台をピークに減少。現在は3万4000台と5分の1近くまで減った。
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